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サクセスカレッジ

2017/07/11

サクセスカレッジ

パッケージの折れ精度を向上させるGテープ®(溝切りテープ)の活用方法

<2021年11月7日更新>
Gテープ 面切りテープ 溝切りテープ 罫線

Gテープ®の歴史

1982年2月に、世界に先駆けてガイド(ロケーター)付き、溝切りテープを開発して誕生させました。1984年の展示会で大きな反響を呼び、以来世界多くのお客様に支持されています。
1991年に、当時画期的な反対側からスジを入れるGタイプ(逆罫)をリリースしました。
レギュラー品である、MタイプAタイプBタイプCタイプDタイプSタイプに加えて、額縁2本罫用のWタイプ額縁2本罫同時セットのBWタイプKWタイプ1W2W等、ラインナップを増やしてきました。自社生産の強みです。
お客様のご要望に今後も応えていきます。

Gテープ®の使い方

gtape_use Gテープ使用方法 
Gテープの使い方は、とてもシンプルです。
ご使用の抜型罫線寸法にあわせてGテープをカットし、Gテープのガイドを罫線にはめ込み、リケイ紙をはがして、カッティングプレートに転写させるだけです。
誰が作業しても同じです。折れトルクの標準化に役立ちます。
板紙であれば、罫割れがないように、罫線を出来るだけ強く入れたいです。
段ボールであれば、グルアー罫(2番4番罫)の罫線を強く入れて、貼りのロスを削減したいです。良質な製品を作る為には、抜型とGテープが必要です。
豊富な種類の中から、特注品も製作できます。
Gカッター・GカッターDX・VS-IV」が役立ちます。

DL_banner_gtapemanual

Gテープ®の耐久性

Gテープ®の本体は、他社テープに比べ、エッジがとても硬く安定しています。良質の木綿繊維を精選した高重度セルロースを原料とした、低密度バルカナイズドファイバーを使用しているからです。
紙製品で30万ショット後、初期の折れトルクと変わりなく打ち抜きが可能です。
紙質によっては、50万~60万ショットの打ち抜きでも安定可能です。
正確に転写できる世界で唯一のテープとして、開発当初からガイドにこだわっています。M・A・Sタイプ(0.7mm~1.0mm)、Bタイプ(1.4mm~1.5mm)、Cタイプ(1.8mm~2.0mm)、Dタイプ(3.0mm)と、兼用できる罫線幅は他社製品に比べて少ないですが、Gテープ®はセンターズレが無いように、形状、硬さ、寸法精度にこだわっています。
さらに他社製品よりガイドが低く作られています。これは、ストロークの狭い打ち抜き機でも、チェーンカバーに当たらないように配慮しております。

Gテープ®の接着・ズレを無くす方法

Gテープを面板に転写させる前に、カッティングプレートのゴミ、ホコリ、油分を拭きとってください。「Gクリーンオールウォッシュ」が役立ちます。
抜型の罫線付近にスポンジが貼ってあるとお互い干渉して、Gテープが短い場合等、ズレて転写されることがあります。罫線付近のスポンジは45度カットして逃してください。「ゴム切りハサミ」が役立ちます。
紙が通る方向で、テープの段差により、打ち抜き部でシートがばらけたり、短いGテープ®がズレたりする場合は、リビックテープを貼るようにしてください。セロハンテープを代用すると粘着が湧いて、トラブルの原因になります。

事前にズレ防止をするには、専用の瞬間接着剤「スーパーG」を塗布して固定してください。
Gテープをカットする際、専用切り機があります。作業性が向上します。また誰がやっても同じなので標準化ができます。テープ同士重ならないようするには、必要な道具です。「Gカッター・GカッターDXVS-IV」が役立ちます。

Gテープ®の保管方法

Gテープは、直射日光や高温多湿の環境は苦手です。保管場所に注意してください。
反りが生じる可能性もありますので、使用後は袋に中へ保管してください。
gtape_box_00

Gテープ®の特注品について

Gテープは、国内GS工場で生産している為、特別な面厚・溝幅の特注品を作ることができます。割高になりますが、1ロット50本(一部製品100本)で、ご注文受けております。300本以上で通常価格にて対応しています。

Gテープ®の応用 面の厚み・溝幅・片側削り

「基本設定表」に沿って、Gテープ®の設定を行います。
材料と環境により、罫割れが発生します。折れトルクを弱くする場合は、溝幅を+0.1mmします。逆に強くしたい場合は、溝幅をー0.1mmします。
面の厚みを微妙に変更しても、極端に変化が出ません。その場合、抜型の罫線をムラ取りするようにしてください。
段ボール製品のグルアーサイド貼りの場合、接合部が広い・狭い問題が発生して不良が発生します。極端にどちらか傾向が強いのであれば、Gテープ®の片側をカッターナイフを立てて削ることで改善できる場合があります。

●Gテープ®の転写
Gテープ転写

●Gテープ®の削り方
Gテープ削り

接合部が広い、狭くしたい場合
Gテープの外・外を削り、罫線の内側が強くなるようにします。
Gテープ削り_外
Gテープ外削り

接合部が狭い、広くしたい場合
Gテープの内・内を削り、罫線の外側が強くなるようにします。
Gテープ削り_内
Gテープ内削り

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手彫りvsCAD面板vsGテープ®

【手彫り】

職人さんがHタック糊をカッティングプレートに塗ってヘラで伸ばします。胴張(どうばり)用紙をひいて平らに慣らしていきます。乾いてからカーボン紙を乗せ抜型を打たせます。コスト安のケンラン紙を使われるお客様もあります。
ラインに沿ってカッターナイフで切っていきます。紙が引っ掛かりそうな所は、斜めにカッターを入れていきます。まさに職人芸です。仕上げに溝部分を強化させる為、瞬間接着剤スーパーGで固めます。「スーパーGカーボン紙Hタック糊面切り定規」が役立ちます。
最近では、ベテランの職人さんが引退され、手彫りの後継者がいないと、よくお聞きします。Gテープ®は、誰がやっても同じ罫線が入り、標準化ができる点で、経験の浅いオペレーターでも簡単に扱えるので喜ばれています。
もし機械を止めてカッターナイフで手彫りカットされているようであれば、3.500回転で運転する機械であれば、時間当たり¥8.750/hの利益損失が出ていることになります。機械は動かしてなんぼという意識が必要ですね。

材料

胴張(どうばり)用紙・Hタック糊・スーパーG

作業

糊引き→転写→カッターナイフでカット→運転

【CAD面板】

CAD・CAMの普及によりCAD面板が増えました。弊社は1988年に、当時ではどこよりも早く画期的な「DS-88」というCAD面板加工機を完成させて販売しました。時代が早すぎたのか、2台しか販売できませんでした。
CAD面板は、樹脂板・ベーク板をミーリング加工機で、手彫りのように削り作ります。
メリットは、抜型にセットして打たせるだけなので、機械停止時間が少なくて済みます。また誰がやっても同じ罫線が入り、標準化ができます。
硬い面板材料で作れば、紙製品であれば100万ショットも可能です。
弊社抜型事業部で、CAD面板製作をしています。ここぞという時には、ご相談ください。抜型とセットでご提供できます。「APP・GHプレート・キングプレートミゾビットCAD面板用エンドミル」が役立ちます。
転写する際、ズレると聞くことがあります。確実に転写したい場合は、ピン方式のGセッターをお勧めしています。但し、抜型にピン穴が必要です。セット穴が無い場合は、GTガイドセットピースが便利です。「GセッターGTガイドセットピース」が役に立ちます。
デメリットは、1枚の原板から作る為、加工面積が大きくなり、材料面で割高になります。捨てる部分が多くなるので、もったいないと思うのは、私だけでしょうか。さらにCAD・CAMを扱えるオペレーターが必要です。知識も必要ですし、維持費、人件費もかかります。機械を導入してまでやるかは、仕事量と資金力になります。

材料

APP・GHプレート・キングプレート・Gセッター・GTガイド・セットピース・ミゾビット・CAD面板用エンドミル

作業

CAD面板加工→抜型にセット→転写→運転

【Gテープ®】

Gテープ®は、誰がやっても同じ罫線が入り、標準化ができる点が良いです。
前述にありましたが、セットが簡単で誰にでもできます。
例えば、1本だけ罫を強くしたい場合や弱くしたい場合、その部分だけテープを剥がして付け直し出来ます。
デメリットとして、先端V形をカッターナイフで斜めにテーパーカットしないといけないので機械が止まるとよく言われます。そこで便利な、Gテープ®専用切り機VS-IVがあります。V形にカットしたと同時にテーパーカットもできますので、CAD面板と同じように転写後、すぐ生産に入れます。「VS-IV」が役立ちます。
Gテープ®は1本700mmなので、短い長さの物が残りロスになります。短いのは捨てずに、タイプ別に小箱に分けて使っているお客様があります。
2016年ドイツで行われた、世界最大総合メディア展drupaに出展しました。手動カットVS-IVから、自動カット(仮名)Vカッターを展示して大きな反響を呼びました。展示会では、コイル巻きのGテープ®を作り、自動Vカッターでカットしました。これにより、お客様の作業性が格段に良くなり、Gテープ®のロスも減ります。CAD面板からGテープ®へ回帰する時代が来ると期待しています。
現在、自動Vカッター機は量産に向けて準備中です。ご期待ください。
gtape_06
Gテープ®自動切り機(drupa2016 参考出展)

材料

Gテープ・VS-IV

作業

Gテープカット→抜型にセット→転写→運転

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大塚 徹夫

Author:大塚 徹夫
大創株式会社 常務取締役 大塚 徹夫です。
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