パッケージで使用される段ボール（ダンボール）の種類と構造とは？

＜2022年11月17日更新＞

普段、段ボール箱というと「みかん箱」が代表されるように、個装箱や外装箱、緩衝材で使用されている段ボールを想像されるかと思います。

段ボールは、表ライナー（表の原紙）、中芯と呼ばれる波になっている原紙、そして裏ライナー（裏の原紙）によって成形されたものを言います。
ですが、この段ボールも様々な種類があり、用途によって使いわけをしています。
ここでは段ボールの構成をお伝えします。

両面段ボール（シングルフェーサ）とは？

「表ライナー」＋「中芯」＋「裏ライナー」によって構成された段ボールを指します。
一般的で多くの段ボール箱がこの構成の段ボールで作られています。

■ 用 途 ■
内装用・外装用・美粧用・仕切り・台紙・緩衝材・什器など全てに使用されている。

段ボール合紙（合紙）とは？

「板紙」＋「中芯」＋「裏ライナー」によって構成された段ボールを指します。
内容物を保護し尚且つ、箱として美粧性を持たせた段ボール箱に使用されます。
「片段」に「板紙」を貼り合わせた段ボールになるので、両面段ボール（シングルフェーサ）の段ボールよりシートの厚みが厚くなります。
※パッケージの設計をおこなう際には、板紙の「号数/ｇ数」を考慮する必要があり、考慮しないままで設計すると組み立てが出来なくなります。

■ 用 途 ■
内装用・美粧用に使用されている。

複両面段ボール（ダブルフェーサ）とは？

「表ライナー」＋「中芯3層（フルート含む）」＋「裏ライナー」によって構成されたフルート（紙の段）が2層になった段ボールを指します。
基本的に、フルートが浅いものを表面とします。
両面段ボール（シングルフェーサ）で内容物を保護しきれない箱に使用されている段ボールがこれにあたります。
また、フルート2層で強度があるため、仕切りや緩衝材にも使用されています。

■ 用 途 ■
外装用・仕切り・緩衝材・什器に使用されている。

複々両面段ボール（トリプルウォール）とは？

「表ライナー」＋「中芯5層（フルート含む）」＋「裏ライナー」によって構成されたフルート（紙の段）が3層になった段ボールを指します。
基本的に、フルートが浅いものを表面とします。
フルート3層でかなり強度があるため、緩衝材に使用されています。
ごくまれに、複両面段ボール（ダブルフェーサ）で内容物を保護しきれない箱に使用されこともあります。

■ 用 途 ■
緩衝材に使用されている。（ごくまれに外装用）

片段ボール（片段）とは？

「中芯」＋「ライナー」によって構成された段ボールを指します。
中芯を表面として使用する場合は、フルート自体をデザインをしていかした箱などに使用されています。
また、両面段ボール（シングルフェーサ）や段ボール合紙（合紙）で原紙や板紙と貼り合わせする前の段ボールになります。

■ 用 途 ■
内装用に使用されている。

最後に段ボール（構造上の分類）とは？

ここでは、段ボールの構造上の分類を説明いたしました。
段ボールはここから、段山（段高）・段繰率が違うAフルートやBフルート・Eフルート、ABフルートなどに分かれます。
当然、トムソン加工においては両面段ボール（シングルフェーサ）が加工がおこないやすい段ボールになります。
ですが、用途や内容物によってどの構造の段ボールを使用するかという最初の選択肢になります。
厚くて緩衝力があるからという理由で選択すると、加工の難しさが後で発生し生産性を落としてしまうことにもなります。
また、この構造の違いによってトムソン型の仕様も異なってきます。

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