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サクセスカレッジ

2023/08/02

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クワエ(咬え)側に近い穴を落とす方法とは?

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クワエ(咬え)とは?

打ち抜き・プレス作業では、シートを機械の中へ取り込むために、爪のようなグリッパーとよばれる装置で打ち抜くシートを1枚ずつ挟み、咬えるようにして機械にシートを通します。
この時に、グリッパーがつシートを掴む為の余白の部分を「紙クワエ(咬え)」と言います。

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抜型・落丁型のクワエ(咬え)は何が違う?

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抜型をセットするチェ―スやグリッパーは機械によって大きさや形状は異なります。
そのため、クワエ幅もそれぞれ違いがあります。

上記図でわかるように、シートと、抜型、落丁型、それぞれセット方法が違うので、必要とするクワエ幅も異なります。抜型と落丁型も異なるケースがあるので、もっと広い余白が必要なことがあります。

【関連記事】
ステ刃の役割とクワエ側の対策とは?

クワエ(咬え)側の落丁ができない?~落丁の課題

ここで、一つ課題があります。

クワエに近い箇所に落丁穴(ストリッピング)がある場合、機械の仕様上、落とすことができない場合があります。
下記図をご覧ください。

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設計で落とす穴を設定しても、落としたい穴とセットするアングルが被ってしまうと落丁型で落とすことができません。

クワエ側に近い穴を落とす方法はあるのでしょうか?

対策~①後工程での対策

落丁型で落とすことができない箇所を、後工程で落とす方法があります。
手バラシを行うこともあります。

後工程になると、異物混入の恐れや新たな人員も必要となり、生産性も悪くなるデメリットもあります。

対策~②抜型での対策

後工程ではなく、抜型で対策することも可能です。

1) クワエ方向・割り付け変更
セットアングルが当たらないようにクワエ方向に変更する方法です。

もしくは、割り付けを変更し、落丁(ストリッピング)の鉄板やピンをセットできるようにする。

2) シート寸法変更
クワエ側寸法を大きく広げて、落丁(ストリッピング)箇所にアングルが当たらないようにする。
その場合、型に合わせて天地方向のシート寸法を大きくする必要があります。
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対策~③特殊加工方法

落丁(ストリッピング)のピンや鉄板を特殊加工
穴の内容や形状によりますが、下記写真のようにアングルを避けて特殊なピン(ジャンピングピン)や鉄板を使用して、落とす方法があります。
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インラインで処理できるので、生産性を落とすことなく打ち抜きをすすめることができます。迷った時はご相談頂ければ幸いです。
【関連記事】
丸穴・長穴のインラインで処理する方法とは?

最後に

機械によってセット方法は様々です。打ち抜きを始める際には、機械の仕様を十分に把握して抜型を製作することが大切です。
弊社では、お客様の機械仕様をデーターで管理しており、事前にトラブルを防止する提案を行っております。
クワエ(咬え)側の穴を落とすことができず、困った経験がある方、落丁でお悩みや課題がありましたら、ぜひ弊社までご相談ください。

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大創株式会社 カスタマーサクセス部

Author:大創株式会社 カスタマーサクセス部
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