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2024/02/26
サクセスカレッジ
紙器の打ち抜き加工で安定したニック(つなぎ・トメ)を入れる方法とは?
目次
生産性・高品質を保つ為に重要なニック(つなぎ・トメ)設定
打ち抜き加工で、シートがバラけて何度も機械を停止したことはありませんか?
機械停止時間が長くなると、生産性が低下し、利益損失につながります。
こういったバラケの主な原因としては、「ニック」が正しく設定されないことが多いです。
「ニック」はトムソン打ち抜き加工で製品と製品、また不要な部分をつなぐ役割をするため、
必ず必要になりますが、美粧性を重視する紙器の打ち抜きでは、抜き仕上がりを綺麗にするために、ニックが目立たないように要望されることもあります。
精度と品質を両立させるためには、ニックの入れ方やツール選定が大事になります。
今回は、ニックを入れるツールにはどのようなものがあるのか、
また、それぞれの精度について考えていきたいと思います。
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ニック(つなぎ)の適切な入れ方とは?
ニックの入れ方:①叩いて入れる
多くの現場で利用されているのが、作業者がツールを利用してハンマーで叩いて入れる方法です。
マイナスドライバーを叩いて入れる現場も多いですが、ニックツール、カッタークラフトなど専用のニックツールを利用するのがお勧めです。
叩いて入れる場合は、安価で作業もし易い反面、力加減が人の感覚になる部分があり、安定させるには鍛錬が必要です。
・メリット:
安価で作業しやすい
・デメリット:
人によってムラが出る。安定しない。
ニックの入れ方:②グラインダーを利用
もう一つの方法は、専用のニックグラインダーで砥石で刃物を削り入れる方法です。
・メリット:
均等にニックを入れることができる。抜き上がりが綺麗で高品質
・デメリット:
電源やグラインダー高額、火花が散るので注意必要
ニックの入れ方:③ポンチタイプを利用
最後は、バネの力でニックを入れる方法です。
オートニックポンチは本体の中に入っている強いバネの力でニックを入れるため、作業者の力加減による誤差も少なく、安定して入れることができます。
グラインダーより安価で、叩いて入れる時より安定してニックを入れることができます。
・メリット:
力加減による誤差が少ない。グラインダーより安価
・デメリット:
入れる際に注意が必要。バネが空回りする際に調整が必要
【関連資料はこちら👇】
オートニックのパーツの付け替え方法
顕微鏡で比較!ニックの仕上がりは?!
叩いて入れる方法と、オートニックポンチを使用した場合、どれほどのニックの精度が変わるか、実際に検証してみました。
〇マイナスドライバーで叩いていれた場合
刃物を上から見た時(左)画像からみると、刃物が潰れて上下に広がっているのが分かります。また、刃物を横からみる(右)と、斜めに潰れていることが明確に分かります。
〇オートニックポンチの場合
オートニックポンチ 刃先「0.3mm」と「0.5mm」幅を利用して各スポンジとゴムが貼ってある状態でニックを入れて、顕微鏡で撮影してみました。
eスポンジDX(硬度58°)
コルク(硬度72°)
ウレタン系(硬度70°)
それぞれ材質の硬度は違いますが、安定して一定幅でニックが入ったことが分かります。
最後に~ニックの安定で高品質を実現
安定して入ったニックは、商品の仕上がりをより綺麗にし、高品質を実現することができます。
グラインダーの電源の用意が難しい現場、作業者によるニックのムラを無くしたい方は、「オートニックポンチ」を試してみてはいかがでしょうか?
機械セットしたままで、安全・手軽ににニック(つなぎ・トメ)を入れる事が出来ます。
その他、ニックとバラケのトラブルに課題やお悩みなどありましたら、お気軽にご相談ください。
- Author:九州営業所 森山
- 大創株式会社の九州営業所 森山です。